
なぜ断熱リフォームで「断熱材選び」が重要なのか
住宅の断熱性能を左右するのは、断熱材の種類と施工方法です。
どんなに良い窓や空調を導入しても、断熱材が適切でなければ効果は半減します。
断熱リフォームでは、「壁」「屋根」「床下」など施工箇所によって最適な断熱材が異なります。
本記事では代表的な断熱材の種類と特徴を詳しく解説し、目的別の選び方までご紹介します。
断熱材の種類一覧【特徴と比較表】
リフォームで使われる断熱材は、大きく分けて5種類あります。
それぞれの素材・特徴・適した部位を一覧にまとめました。
| 種類 | 素材 | 特徴 | 向いている場所 |
| グラスウール | ガラス繊維 | コスパ良好・防音性も◎ | 壁・天井 |
| 発泡ウレタン | 樹脂系 | 吹付け施工で高気密 | 壁・屋根・天井 |
| 押出法ポリスチレンフォーム (XPS) | 樹脂系 | 吸水しにくく床に最適 | 床下・外壁 |
| セルロースファイバー | 紙系 | 調湿性に優れた自然素材 | 壁・屋根 |
| フェノールフォーム | 樹脂系 | 薄くても高断熱 | 屋根・外壁 |
代表的な断熱材の特徴と選び方
① グラスウール(高性能グラスウール16K「太陽SUN」)
特徴
グラスウールは、ガラス繊維を綿状に加工した断熱材。
日本の住宅では最も普及しており、リフォームでも多く採用されています。
メリット
- コスパが良い
- 防火・防音性能が高い
- 国産製品が多く安心
デメリット
- 施工精度に左右されやすい
- 湿気に弱い
おすすめ箇所
- 壁や天井の断熱リフォーム
- 特に「太陽SUN」は16K密度で、一般品より断熱性能が高いです。


高性能グラスウール16K 太陽SUNの壁断熱施工例|断熱リフォームに使われるガラス繊維系断熱材
② 発泡ウレタン(フォームライトSL/A種1 T-60)
特徴
現場で発泡して吹き付けるタイプの断熱材。
細かな隙間まで密着し、高気密・高断熱を実現します。
メリット
- 高い断熱性能と気密性
- 経年劣化が少ない
- 既存住宅の壁にも施工しやすい
デメリット
- 撤去が難しく、リフォーム時の変更が困難
- 他の断熱材よりやや高価
おすすめ箇所
- 壁面(A種1 T-60)
- 屋根・天井(フォームライトSL T-180)


発泡ウレタン断熱材 A種1 T-60を壁面に吹き付け施工する様子|高気密リフォーム向け断熱材
③押出法ポリスチレンフォーム(XPS「スタイロフォーム」)T-60)
特徴
プラスチック樹脂を押し出して作られた板状の断熱材。
水や湿気に強く、床や基礎部分に多く使われます。
メリット
- 吸水しにくい
- 加工が容易で施工しやすい
- 長期間性能が安定
デメリット
- 紫外線や高温に弱い
- 可燃性があるため防火対策が必要
おすすめ箇所
- 床下・外壁の断熱リフォーム
- 湿気が多い地域の住宅にも最適

XPS押出法ポリスチレンフォーム スタイロフォームによる床断熱施工例|湿気に強い断熱材
目的別に見る!おすすめの断熱材選び方
| 目的 | おすすめ断熱材 | 理由 |
| コスパ重視 | グラスウール | 材料費が安く、施工しやすい |
| 湿気・カビ対策 | スタイロフォーム | 吸水しにくく床下に最適 |
| エコ・自然素材派 | セルロースファイバー | 再生紙由来で調湿効果も◎ |
断熱材選びのポイントは、「どの部分をどんな目的で断熱したいか」費用・性能・施工性のバランスを見て選ぶことが大切です。
プロの視点|エムズワークスが考える断熱材の選び方
リフォーム現場を数多く手がけてきた株式会社エムズワークスでは、「性能」「コスパ」「施工効率」をバランス良く考慮し、最適な断熱材を選定しています。ここでは、その実際の選び方と判断基準を紹介します。
断熱材選びの基本方針
まずエムズワークスでは「コスパ良く提案する」ことを基本方針としています。
床・壁・天井でまず検討するのは、コストパフォーマンスに優れたグラスウール(GW)。
同時に、求める性能(断熱等級)をもとに材料を選定します。
断熱等級は国が定める基準で、等級1〜7まであり、指標となる「UA値(外皮平均熱貫流率)」で住宅全体の断熱性能を表します。
UA値が低いほど熱を逃がしにくく、断熱性能が高いことを意味します。
詳しくは国土交通省の断熱性能ページをご参照ください
性能設定と材料選択の考え方
エムズワークスではお客様との打ち合わせで、「どんな暮らし方をお考えか」をヒアリングしながら、等級5〜6強程度を目安に提案しています。
この性能帯は、快適性・コスト・省エネ効果のバランスが取れており、エムズワークスがこれまで多数の断熱リフォームを行ってきた経験からも、最も満足度が高い断熱等級です。
エムズワークスが等級5〜6強を推奨する理由
- 工事費は電気代で元が取れる
新築住宅のシミュレーションによると、等級4と等級6の工事費の差額は約30年で電気代によって十分回収できるという結果があります。
断熱リフォームの場合、施工範囲が一部(例:1階のみ)になることが多く、新築より短期間で元を取れるケースが一般的です。
つまり、「電気代として長年払い続けるか、リフォーム工事として先に投資するか」の違いとも言えます。
さらに、電気代は過去20年で毎年2〜3%上昇傾向にあり、今後も上がる見込みが強いため、断熱リフォームによる省エネ投資の価値は年々高まっています。 - エアコン1台で冷暖房が可能に
エムズワークスが手がけた過去の新築住宅(等級5相当)では、
①延床約40坪の家で、8月の冷房費が約8,000円、1月の暖房費が約12,000円
②冷暖房以外の電気代を含めても月平均8,000円前後
という実測データがあります。
冷房効率も良く、エアコンを3か月以上連続運転しても快適に過ごせる結果でした。
さらに等級6レベルの断熱リフォームでは、エアコン1台で家全体をカバーできる設計も可能になり、将来的な買い替え・電気代コストの削減にもつながります。
玄関を開けた瞬間から快適な温度に保たれる住環境は、断熱性能の高さを実感できるポイントです。 - 断熱性能と断熱材の厚みの関係
断熱材の厚みを増せば比例して性能が上がる、というわけではありません。
すべての断熱材に共通して、一定以上の厚みになると費用対効果が低下します。
たとえばグラスウールではU値0.2程度を超えると性能向上率が鈍化し、それ以上厚くしても効果が限定的になります。施工性の観点からも、壁厚200mm程度が現実的な上限です。それ以上になると構造補強や工程増加が必要になり、費用が急増するため、コストと断熱性能のバランスを見極めた厚み設定が重要です。
このように、エムズワークスでは「断熱リフォームの目的と費用対効果の最適点」を踏まえ、等級5〜6強を中心とした提案を行っています。
快適さと省エネ性を両立し、長期的なコストメリットを実現するための設計が基本方針です。
リフォーム規模に応じた選択
リフォームの規模によっても使用する断熱材は変わります。
| 工事内容 | 選定されやすい断熱材 |
| 一部屋だけの部分改修 | グラスウール・発泡ウレタン |
| 外壁を張り替える大規模改修 | フェノールフォーム・XPS |
| 床を剥がさない断熱リフォーム | 吹付け発泡ウレタン |
| 天井裏断熱 | グラスウールの重ね施工 |
どの商品を使っても断熱効果は得られますが、施工性・コスト・空間バランスを総合的に判断することが重要です。
気密、防湿への配慮も忘れずに
断熱と気密、防湿はセットで考える必要があります。内部結露を防ぐために、防湿シートの施工や通気層の確保も大切です。このテーマは専門的なので、別記事で詳しく紹介予定です。
部位別おすすめ断熱材【壁・屋根・床】
- 壁リフォーム: グラスウール、発泡ウレタン
- 屋根・天井: 発泡ウレタン(フォームライトSL)
- 床下: XPS(スタイロフォーム)
各断熱材の厚み(例:T-60、T-180)は性能の指標となります。
厚いほど断熱効果は高まりますが、施工スペースやコストとのバランスも考慮が必要です。
まとめ|断熱材を知ればリフォームの質が変わる
断熱リフォームは「どんな断熱材を使うか」「どの断熱材をどう施工するか」もしくは「断熱材の選択と施工方法」で結果が変わります。
費用だけでなく、家の性能・快適性・寿命にも直結する要素です。
断熱材は見えない場所の投資。
だからこそ、信頼できる施工業者と素材選びが重要です。
株式会社エムズワークスでは、現地調査から断熱材の選定まで一貫サポートしています。お住まいの環境に合った最適な断熱プランを、大工職人のプロがご提案いたします。
広島県府中市のエムズワークス では、断熱リフォームに加え、補助金サポートや施工後のアフターフォローも充実しています。
ご興味のある方はぜひお気軽にご相談ください。


