古民家をリフォームしてモダンなデザインのお家に

お客様からのご要望

・土壁の家で断熱材は入っておらず、窓は建築同時のまま木製の箇所が何か所もあり隙間風が入るため、室内の寒さが解消できるようリフォームしてほしい
・1階の和室の床がたわみ、ぶかぶかするので直してほしい
・キッチンを対面キッチンにしたいので移設してほしい
・床下の湿気が上がってこないように、土間コンクリートを打ってほしい・2階を寝室にリフォームして、トイレも新設したい
・2階は南側にしか窓がなくて風が通らないので、窓を開けたら風がとおるように反対のどこかに窓を設置してほしい
・階段の勾配がきついのでゆるくしてほしい
・既存の建具を修理してうまく活用したリフォームを提案してほしい

ご提案内容

古民家風の内装を完成イメージにされていたので、そのイメージに似合う既存の室内建具の寸法を変えたり、修理して活かしながらリフォームのご提案をいたしました。
キッチンは設置位置を変えて設置できるか検討し、吊戸も全て使うのではなく飾り棚との組み合わせで雰囲気を変えて設置しました。
既存のまま活かしても、綺麗に仕上がる場所はコストをかけず工事を最小限にする部屋と、しっかり工事をする部屋と分けて全体のご提案を弊社の大工とインテリアコーディネーターとでご提案させていただき、とても満足していただけました。

「家の顔」ともいわれる玄関のリフォーム

家の顔とも言われる場所である玄関は正面に奥様のお気に入りのタイルを施工しました。このタイルは「馬踏み目地(ウマフミメジ)」と言って、タイルの横は一直線に揃えて、縦は半分ずらしている目地のタイルです。タイルやレンガが上下に対して互い違いのパターンで組まれた目地になっているタイルの貼り方です。見た目も雰囲気良く仕上がっています。
玄関の外と中はモルタルの表面に砂利が浮き上がって見える「洗い出し仕上げ」にいたしました。

こちらは玄関の内側です。
玄関の内装の木の既存部分がとても風合いがあり趣があったため、既存のまま活かし、玄関を高くしたかったためオーダー寸法で玄関を発注いたしました。

玄関土間は一般的にはタイルを敷くことが多いのですが、伝統的な左官技術である「洗い出し」というコンクリートやモルタルに砂利や石などを混ぜて最後に洗い流して仕上げる方法で仕上げました。また、土間の立ち上がり部分はモルタルに墨をいれて灰色(グレー)に仕上げました。

写真の右側の引き戸も既存のものを活かしたまま、それにあうように周りの壁をリフォームしました。

「明り窓」のある和風建築のリフォーム

玄関の天井部分は風合いもあり綺麗だったためそのまま使用して照明器具だけを交換いたしました。

写真の左上に見える細長い窓は「明かり窓」といって和風建築などに良く見られる、部屋の天井に取り付けられた小さな窓の事を言います。部屋の中に自然光を取り入れてくれたり、部屋の外から電気の消し忘れが分かるなど、実は色々な機能があります。日本家屋ならではの知恵と言ってもいいかもしれません。
こちらの明かり窓は使わなくなった建具の硝子を再利用してはめ込みました。まさにエコであり、昔ながらの建具を使うことでレトロ感が出て古民家風の内装を演出しています。

この和室の壁は元は「聚楽(じゅらく)壁」という塗り壁だったのですが、今回のリフォームではクロス仕上げにいたしました。

余談ですが聚楽(じゅらく)壁」とは、

日本様式を代表する「塗り壁」のひとつ。かつて豊臣秀吉により建てられた聚楽第(じゅらくだい)の跡地周辺から採取した土を用いたことが命名の由来。色は茶褐色で主に茶室に使われた。近年、同じような色合いの壁も「じゅらく壁」と呼んでいる。

転載元:LOHAS studioリフォーム用語より
https://www.okuta.com/words/cat-initial/cat-initial-ja-si/post-3145.html

このように豊臣秀吉の時代から使われている、とても歴史ある和室の壁の事です。

また、畳の下の床下地が経年劣化でぶかぶかと「たわんで」いたので、修理いたしました。
リフォームのご相談で「床のたわみ」はとても多いでのすが、放置していたら床が抜けてしまったという事例もあり、大きな怪我に繋がる可能性もありますので、気になっている場合は早めに修理することをお勧めします。

この和室は2階の荷重で敷居が下がってしまい、引き戸が動かなくなっていました。
そこで、4枚の引き戸の真ん中に丸柱を設置して下がっている敷居を上げることで引き戸が動くようになりました。
四角い柱にしなかったのは出来るだけ見た目が不格好にならず、部屋の面積を広く見せるためです。
柱周りはお客様が畳屋さんに依頼をされたのですが、丸くカットすることが難しかったため、隙間を埋めるために弊社で木材を丸くカットして埋めました。

キッチンのリフォームで「お洒落&使い勝手の良さ」を追及

対面キッチンに変更するにあたり、垂れ壁を設置しなかったため、既存のレンジフードが使えず、天井から吊り下げる仕様のレンジフードに交換をしました。キッチンは既存のものをそのまま使用し、設置場所だけを変えて対面式にしております。

キッチンの腰壁カウンターはお皿を置きやすい幅にしてウレタン塗装をして水に強い加工を施しました。

L字キッチンと同じ高さにカウンターを造作し、天板にはキッチンパネルを取付け、お掃除をしやすくしました。

写真の左側の大きな扉は2階へ上がる階段へ続く扉です。写真の右側の3枚の引き戸はオリジナルで造作したもので大容量の収納スペースを作り食器棚を設置しました。実は収納内に抜く事ができない柱があったのですが、引き戸の端とかぶるように現地でサイズを図ってピタリと合わせ、収納内部・建具ともに作ったため、違和感なく開閉することができます。

こちらが上で説明した「食器棚の中にある抜けない柱」の写真です。
既存住宅のリフォームでは、このように柱を動かしてしまうと大変大がかりな工事になっていまうケースが多いのですが、弊社の大工は「工夫」をする事を得意としておりますので、お客様のご要望もしっかりと聞き取りを行い、ご提案から納品までしっかりとさせて頂いております。

ダイニングテーブルの上の照明器具は当初シーリング1灯を希望されていましたが、シーリングよりもペンダント照明の方が雰囲気良く仕上がると思い、弊社のインテリアコーディネーターからご提案させていただきました。

工事費はシーリングライトに比べると高くなってしまいますが、折角のリフォームなので後悔のないように、拘る部分は拘り、そうでない部分については費用が抑えられるようご提案させていただきリフォーム後にお客様から「やはりペンダント照明にして良かった」と言って頂けてとても嬉しかったです。

和の空間「簾(すだれ)のある縁側」のリフォーム

縁側はカーテンではなく、簾(すだれ)にしたい!と奥様のご希望でした。
縁側の床は色々な見本の中から「ウォールナット」のフローリングをお客様が選ばれました。
ウォールナットの木材は「くるみの木」と呼ばれ、「チーク」「マホガニー」「ウォールナット」は世界三大銘木でもあります。
特有の色味と高いデザイン性で値段が高い木材ではありますが、奥様ご希望の簾(すだれ)をかけると、さらに趣のある雰囲気になりました。

天井のリフォームで梁を活かしたお洒落な空間に

当初天井はクロス仕上げにする予定だったのですが、天井を解体してみると大きくて立派な梁が出てきたので、梁を見せる施工に変更いたしました。
建具は既存のまま使用しており、床はナラのフローリングを塗装し周りの床材と似た風合いにいたしました。

洗面所のリフォーム

洗面室は洗面台と同じ高さでカウンターを設置し、その上に小物やタオル置き場もご希望されていたので間隔や高さを調整しながら設置いたしました。

また、右端に洗濯機を置くので、その上にも棚が欲しいとご希望され、用途は洗剤置き場ということでしたので、洗剤のサイズから必要なサイズを想定して造作いたしました。また、棚の配置場所も奥様と検討しながら、使いやすい(洗剤が取りやすく、置きやすい)場所に設置いたしました。

昔の家具を再利用。SDGsなリフォーム

手すりは、昔使っていた衣紋掛けを加工して使っています。
古民家には再利用する事でお洒落に生まれ変われる家具や建具が沢山ある事が多いです。全てを新しくするのではなく、再利用できるものをうまく活用できるようにご提案をする事もリフォームの楽しさでもあります。

加工前の衣紋掛けがこちらです。

衣紋掛けと言うと最近の方は「ハンガー」を思い浮かべる方も多いと思いますが、着物の肩・袖を通して吊るしておく事ができる家具です。衣桁(いこう)とも呼ばれるものですが、今回加工をしたものは屏風式(びょうぶしき)という、広げると鳥居のような形状をしていますが真ん中で折りたたむ事ができるL字型のものでした。昔の家具は趣きもあって丈夫な素材で造られているものも多く、家の手すりにピッタリでした。

屋根裏収納のある2階のリフォーム

ここは2階の廊下なのですが、1階の屋根が2階部分まで上がっているので、その部分を利用し、物置を作りました。

廊下の収納だけでなく、2階のお部屋には大容量の収納を設けました。

また、足音が気になると仰っていたので、1階に音が伝わりにくいように防音材を敷いてから、そのうえにフローリングを貼って防音対策も行っています。

エムズワークスの理念

株式会社エムズワークスは「暮らし改善業」として、既存住宅の維持・改修に努め、地域の方の暮らしを守っていくことを理念としておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。

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株式会社エムズワークスは『暮らし改善業』として、一人ひとり違う暮らし方に寄り添い、工事をさせて頂きます。